奈良の動物病院 山尾獣医科病院

安心して、気持ちよく来て頂ける動物病院。そして頼りになる動物病院

尿1滴からがんの検査薬

今TVで広告されておりますN-Nose。尿1滴でがんの検査ができると言われるものです。

どのようなものなのか、私には情報がありませんのでインターネット上の情報を見てみました。

N-NOSEわんちゃんに関するよくあるご質問 – よくあるご質問 | 尿1滴でわかる!線虫がん検査 N-NOSE®

これらは病院で行う検査ではなく、ご家庭で実施される検査です。

この検査によりがんのリスクが高いとされてもがんとは限らず、リスクが低いとされてもがんでないとは言えない、と記載されており、検査結果だけで自己判断せず動物病院に相談することを勧めております。

また反応が見られたがんの種類は、肝臓癌、乳腺癌、甲状腺癌、リンパ腫、多発性骨髄腫、肉腫、骨腫瘍、尿路上皮癌と書かれております。

また感度80%の時に特異度80%との記載。

ちなみに病気があるグループでの検査の陽性率を検査の感度,病気が無いグループでの検査の陰性 率(真陰性率)を特異度と呼びます。

この検査はあくまで線虫の行動に結果を求めているのがとてもユニークです。そしてもっと研究症例数を重ねてゆくにつれがんの種類も増えるものと思われます。

しかし感度、特異度がやはり問題でグレーゾーンが多く、結果が出てもアフターフォローがなく、全て自己責任と言うところが難ありと思われました。

やはりがんの診断は細胞を見てみないと、現在の科学では確実に診断することは出来ないようです。

万が一結果が陽性に出た場合、果たしてどこまでがんの種類を突き詰められるか。新たな議論を呼びそうです。

 

Comments are closed.


Copyright © 2009 山尾獣医科病院 All Rights Reserved.