この季節になりますと花粉の飛散量が話題になります。
新年を迎えまして既にスギの雄花の開花が進んでいるようで、今年は前年の2倍ともいわれております。
花粉症の激しい方は既に対処薬を開始するよう指示されているみたいです。
一方動物たちは皮膚の角質層の厚みが人より薄く、皮膚炎で角質層が荒れているとアレルゲンが侵入しやすくなりますので、乾燥している今から特に保湿に気遣いをされると良いでしょう。
保湿するだけで皮膚のかゆみも減少する可能性も高くなります。
この季節になりますと花粉の飛散量が話題になります。
新年を迎えまして既にスギの雄花の開花が進んでいるようで、今年は前年の2倍ともいわれております。
花粉症の激しい方は既に対処薬を開始するよう指示されているみたいです。
一方動物たちは皮膚の角質層の厚みが人より薄く、皮膚炎で角質層が荒れているとアレルゲンが侵入しやすくなりますので、乾燥している今から特に保湿に気遣いをされると良いでしょう。
保湿するだけで皮膚のかゆみも減少する可能性も高くなります。
アロマオイルが全盛の頃、ご家庭や街中でも様々なオイルの香りが漂っておりました。
それには様々な効用があり重宝されていました。何より良い香りは心を和らげます。
そんなオイルの中にティーツリーオイルがあります。事実お問い合わせもありましたし、ティーツリーオイルの使用で皮膚疾患への応用例も出ておりました。
その頃は特に問題はなかったようですが、最近の報告ではちょっと困ったことが判って来たようです。
100%ティーツリーオイルの皮膚からも口からも入ると中毒を引き起こすという内容です。
思わず「もっと早く知らせてよ~」って声が聞こえて来そうです。
症状は抑うつ、痙攣、発作、運動失調などの神経症状、流涎、肝酵素の上昇などです。
特にネコでの症状が肝臓機能の良く出やすいようです。
もちろんティーツリーだけではなくシトラス系も注意が必要のようです。
何度も何度も少ししか出ないけれど排便し、とうとう軟便から下痢、そして粘液を伴ったり血液が付着したり。
1年を通じてよくある症状です。アレルギーや精神的なストレスだったりすることが多いです。
この際お薬も大切ですが、食べ物も大きな役割を示します。
そこで食物繊維が活躍します。食物繊維には水に溶けない不溶性と溶ける可溶性の2種類があります。
不溶性繊維は食べることにより腸の分節運動を起こさせて腸の粘膜からの吸収を促します。一方可溶性繊維は腸の粘膜の表面で浸透圧を発生させて吸収を促します。
ではどのような食べ物がいいのでしょうか。端的には動物用に作られた消化器に働きかける高繊維食がお勧めです。また一般的に体重減少用として用いられている食べ物にも繊維が豊富です。
しかし今すぐには手元にないとき、サツマイモが利用できるようです。特に一度加熱しその後冷凍されたサツマイモ。これを急速ではなく自然解凍されたものには可溶性繊維が豊富なんだそうです。
これは大腸性疾患に使える手段です。
そこへある先生が急に近づき、ソテツのフワフワした毛の固まりを覗きに行ったのです。するとオレンジ色の実がたくさん。
これソテツの実ですね。と言いながら僕も2つほど頂いて帰りました。
あとで調べると、食べるととんでもない中毒性があることがわかり、慌てて捨てました。
何でも拾ってきてはいけませんねぇ。
この実を鳥が加えて運び、落としていったところを知らずに犬が食べる・・・・。すると嘔吐や下痢が激しく命に関わるのです。
サイカシンという物質が中毒成分で、これが体内に入るとホルムアルデヒド(水溶性になるとホルマリン)にかわり、粘膜をボロボロにしてしまい、食道、胃、腸、腎臓、肝臓などなどの生物活性をなくしてしまうのです。
そもそもソテツは日本の在来種ではないのですが、大陸から持ち込まれときどき公共施設で大きく育っているのを見かけます。
まさかこんなに怖い植物だとは。皆さんもお気をつけください。
先週の後半です。夕方の診察時間に白い犬のMちゃんを連れてやって来られました。
「どうされました?」
「胸のところに出来ものが出来て、少し大きくなっているんです~。」
早速拝見すると黒っぽい小豆より小さな塊が見えました。よ~く見るとマダニです。その口元がMちゃんの皮膚に喰らいつき、手足が見えます。
「これマダニです。」
「えええ~?」
早速使い捨ての手袋をはめて、ピンセットでそっと潰れないようにマダニを捕らえると取れました。
飼い主様にお見せするとマダニの手足がリアルに動いているのが気持ち悪かったのでしょう、驚いて居られました。
以前までは素手でマダニ除去を実施していたのですが、今SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウィルスの存在が叫ばれている中、犬や猫の感染や抗体の保有(SFTSウィスルが体内に入り、その体内ではウィスルから体を防御するために作られた防御能力のことを抗体いう)や従事者の血液からも抗体が検出され、実際感染症が発症している症例も報告されています。そして猫から人への感染が疑わしい例も報告され、私達は率先して人の感染予防に従事しなければなりません。
現在奈良県、大阪府は何故か畿内でもSFTSウィルスの抗体価保有症例が報告されておりませんが、今後必ずといって良いほど報告はでるでしょう。
どうか皆様もご注意ください。
〔予防方法〕
1、イヌやネコのマダニ予防を確実にする。
2、草むらへの侵入を控える。(人も肌の露出をできるだけ制限する)
3、冬場は枯葉の裏側で若ダニが越冬しているので、枯葉の堆積した所への侵入を止める。
4、万が一マダニが付いたら、ゴム手袋をはめてピンセットでマダニを捕る。なかなか取れなければ躊躇せずに動物病院へ連れて行く。
今年も後わずか。健康に過ごしましょう。
冬場は何かと空気が乾燥しています。それにつれ世の女性の方々はお肌の保湿に専念されます。とても大切な事です。
一方獣医科領域でも動物たちの皮膚が悲鳴をあげていることにお気づきでしょうか。特に屋内に居て暖房のしっかりと効いた部屋に居る子達。
皮膚も喉も乾燥してます。また角膜も。
1月下旬くらい。もう少しさかのぼると12月中旬くらいから耳や皮膚のかゆみが出てきている症例が出ており、皮膚表面の乾燥に伴い角質の劣化が起こり、そこから大掃除などで噴出した、エアコンの吹き出し口から吐き出された、掃除機の排出口から出てきたハウスダストやコナダニたちが皮膚に影響を出していた可能性が大きいようです。
コタツに入って出てこない。ストーブのファンヒーターの一番暖かいところに寝そべっている。ホットカーペットから離れない。
なんて事ばかりしていると、そりゃ皮膚は乾燥しますよね。傷めた角質をケアしアレルゲンの侵入を出来るだけ防ぐ努力は必要です。
さまざまな対応方法はあります。
こんなサイトもありますので、該当する症状でお困りの時に参考にされても宜しいのではないでしょうか。
https://www.genkansa.jp/
時々9月、10月以降になるとフィラリアやノミ・ダニ予防を中断されるケースがあります。そして翌年のフィラリア検査で陽性反応が出てしまうケースが見られることもあるのです。
蚊やノミ・ダニ雨天の後発生数が増加します。まだ日中気温が18度以上であれば活動もしますし、吸血行動も盛んです。
せっかく予防していたのに、11~12月まで続けていれば良かったのに、、、、なんてことにならないよう最後まで予防してください。
またダニはとんでもない病気、イヌにはバベシア症、ネコにはヘモバルトネラ症、ヒトには日本紅斑熱やSFTS(重症性熱性血小板減少症候群)を媒介しています。
これからの時期は草むらや枯葉の裏側などで、若いダニが生息している時期です。まだまだ十分にご注意ください。
http://n-d-f.com/nomi_madani/madani/
http://n-d-f.com/nomi_madani/madani/disease/
健康診断の血液検査や尿検査を実施すると意外と多い腎不全。
そう言えば飲み水の量が多い、尿量も多い。そんな事はありませんか。これは腎不全のサインでもあります。(腎不全だけではありませんが、何らかの病気を意味する症状です。)
腎臓病が見つかるととてもショックです。6歳くらいでも見つかることがあります。
重度な腎不全ですと食事もとれないし嘔吐が頻回。痩せてきてしまうし、筋肉が落ちると運動や散歩もままなりません。
ところが例え腎不全が見つかっても初期(できれば血液検査で尿素窒素BUNやクレアチニンに変動が出ていない段階)ならば、早期の食事管理でその後の生活の質(クオリティー)も保てて、生存期間もとても長くなることが判っています。
現在の研究では早期に療養食にした場合としなかった場合では1.5~2倍の生存期間の差があると報告されています。すごい差ですね。
そのポイントは低リン・低蛋白です。
そもそもHill’sというフードメーカーは、盲導犬の腎不全をなんとか治療しようと奮闘努力したモーリス博士が、食事による効果を見出し発足した会社です。とても腎不全に対する歴史は長いのです。
しかし老齢だからと言う理由だけでリンを激しく制限した食事は、低リン血症を引き起こし、かえって病気になってしまいます。そこはしっかりと調べてからにしなければなりません。
どんな病気の食べ物でもそうですが、必ず正確なアドバイスのもと、継続か変更を視野に入れていく必要があります。
また途中で異なる治療が必要なステージが訪れますので、必ず獣医師と相談をして行きましょう。
まずは6歳以上の子達は血液検査と尿検査を受けましょう。
病気の症状により段階があります。
NYHA(ニューヨーク心臓病協会)の分類のよりますと
Ⅰ期 症状なし(心雑音のみ)。運動制限は必要なし。
Ⅱ期 安静時は無症状。運動により症状が発現。軽度の運動制限が必要。
Ⅲ期 安静時は無症状。普段の活動で症状が発現。運動制限が必要。
Ⅳ期 安静時でも症状が発現。絶対安静が必要。
といった具合です。これはあくまでも分類上の目安です。
Ⅰ期・Ⅱ期で発見されると食事管理で進行がかなり抑制できることが判っています。
軽度なナトリウム制限やDHA/EPA(必須脂肪酸)の摂取が大切になります。
ナトリウムの制限はまさに病気の段階によって変わります。
薬剤投与は必要になります。
食事管理はとても重要です。早期に気付くことでその後の生活が楽になり、お薬も少なくなる場合も多いのです。
できるだけ早い段階で食事の変更を一緒に考えていきましょう。
ちなみに体重を落とすための食事ではナトリウムが高いものもあります。
食事による体重管理や消化器障害、心疾患、腎疾患などは必ず獣医師や看護師と相談の上決定してゆきましょう。
Copyright © 2009 山尾獣医科病院 All Rights Reserved.