奈良の動物病院 山尾獣医科病院

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春を迎えるお水取り

二月堂の修ニ会が粛々と日々行われております。

奈良ではお水取りが終わるまで、畑をいじってはいけませんよ、と言われているらしく、農作業の目安にもなっているのです。

この行は練行衆という毎年12月に決められた11名の僧たちにより1260年以上続けられ(南都の焼き討ち、大東亜戦争でも継続していたそうです)、二月堂の別当にて1日を6つに分けて修行を繰り返し行われているそうです。またその修行はとても厳しい動的な修行だとも聞きました。

お水取りは3月1日から始まっていますが、土日や12日14日はさすがに人出が多く予想され、市内も交通規制が引かれるとか。また二月堂周辺への入場制限もあるとも聞きました。

そんな中ほぼ毎日19:00からお松明に火が灯され行事が始まるそうですので、少し早めに現地に入り堪能してきました。

到着したのは18:00ごろ。まだ1時間もあるからなあ~なんて思っていたら、既に周辺には多くの方々が思い思いの場所を決め込んで居られました。

二月堂下の斜面がある芝生には、周囲を竹で囲まれた場所が作られ、お松明から落ちてくる燃えかすを心待ちにしておられる方々が集まっておられました。この場所は18:30には入場を止められ、制限がかけられていました。

あと30分というころ、修ニ会の成り立ちをアナウンスが流れ、歴史の一端を知ることもできます。

この頃僕は二月堂南側の階段下に居たのですが、到着した頃はまだ周囲も後ろもまだまだすいていたのですが、後ろを見ると人でギッシリ。既にここまで上がってくることすらできない程です。

そして開始3分ほど前、二月堂北側の屋根のついた階段を、ゴウゴウと燃え盛ったお松明が上がってきます。

そして本堂の北側の回廊へ登場し、燃え盛るお松明を掲げ、火の粉をふるい落とし演出?が繰り広げられます。しばらくすると回廊の手すり沿いにお松明を回転させ南側の回廊へ。

そしてまたお松明を掲げ、火の粉をたくさんふるい落とします。

その頃次のお松明が北側へ上がってきており、北と南の練行衆の声による合図で南側のお松明は退去し、北側のお松明は回廊の手すり沿いに回転させて南側へ到着します。

これを合計10本。12日は11本が上がるそうで、この日はとっても混みそうです。

お松明は概ね20分ほどで終了。その後燃えたお松明の枝を拾って家に掲げていると無病息災だとか。今回は参加せず帰りました。

お松明は練行衆にお付き添いしている童子という方が持っておられるのだそうです。2011年に行われた講演会で東大寺の長老 橋本聖圓(はしもとしょうえん)師と東京文化財研究所無形文化遺産部の名誉研究員による対談が紹介されており、この中に書かれている内容としましては、お松明は本来行ですのでイベントとは異なり、静かにお松明を扱うようにしているそうです。しかし観衆が拍手で出迎え、しかも感嘆の声が響き渡るとお松明を持つ手が自然と大きく動いてしまうのだとか。やはり人のすることですから止むを得ないのでしょう。

そう言えば前回来たのは僕が中学の頃。一緒に行った友人は火の粉を手の甲に被り、結構大きな火傷をおっていました。しばらく水膨れが治っていなかった記憶があります。見る方も注意しなければなりません。またダウンジャケットなどを来ていくと、これも表面が溶けてしまうので上着にも配慮がいるようです。

その頃はこんなに多くの人が来ていなかったような気がするのですが。

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